釣りにゃんだろう

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お菓子の缶を再利用するような釣り。

開高健の小説でアラスカで釣りをする時に、お菓子の入っていた小さな缶に、いくつかメップスのスピナーを入れて、それだけでサーモンを釣りに行く場面があります。

こういった使える物を使うといった素朴な雰囲気は、今の時代の釣りと比べて、ずっと上品でカッコいいものだと思います。

今時のトラウトルアーをやる人達だったら、こういった時にどんな物を使うでしょうか。
謎に値段の高い、ショップオリジナルのルアーケースみたいな物を使うかもしれません。

 

 

誰かが金儲けのために考えて、ぼったくりのような値段がつけられた物を、その作戦にまんまと引っ掛かり買ってしまうとは、あまりに自分の意思が無さ過ぎる釣りではないでしょうか。

それと比べて、何か身の回りに使える物がないか自分で考えて、お菓子の缶を再利用するということは、自分の意思で主体性を持って釣りをしているということになるでしょう。

開高健は決して貧乏なわけではなかったでしょうし、節約のためというわけでもなく、好きでお菓子の缶を使っていたはずです。

 

 

こういった感覚が、本当にお洒落でカッコいい釣りというのではないでしょうか。
他人の考えたぼったくりお洒落アイテムを使うような、最近の一部のトラウトルアーの世界とは、大違いだと思います。

ちょっとマニアックな釣りだからか、トラウトルアーの世界は、ネットや小物など勘違いお洒落高価グッズを使いたがる雰囲気がありますが、ああいった物は本当はお洒落でもなんでもないでしょう。

本当のお洒落とは、さっとお菓子の空き缶を再利用するような、そんな粋な感覚を持った釣りだと思います。