私は、喫煙者ではありませんので、中古で手に入れた釣り具の前の持ち主が喫煙者であった場合には、すぐにその匂いで分かります。
「外れだったか」と思いながら洗うなどして、必死にタバコの匂いを落とすわけですが、この匂いがなかなかしつこくていつも苦戦させられます。
このように私が嫌っている匂いは、実は魚も嫌っているという説もあるので、今回は少し考えてみましょう。
魚はタバコの匂いが嫌い?
昔からアメリカのどこかのウナギの漁師達の間では、魚はタバコの匂いを嫌がるから、「タバコを吸う奴のはえ縄には、魚がかからない」というような、言い伝えがあったそうです。
このようなことは、実際に研究もされたことがあるそうで、ウナギやサケ科の魚はニコチンの成分を嫌がるという結果が出ているそうです。
実際に、漁師の喫煙者と非喫煙者の漁獲量を比べても、喫煙者の方が少なかったそうです。
釣りにも影響大!?
これらの説や研究がどこまで正しいかは分かりませんが、このことを信じるのなら、喫煙者のルアーやフライやラインにタバコの匂いが染み付いていれば、釣果が落ちるということもあるはずです。
確かに考えてみると、魚をとてもよく釣る人は、タバコを吸っていない気がしますし、私自身もタバコを吸う人よりも、魚がよく釣れるような気がします。
もの凄い大きな差がつくようなことではないのかもしれませんが、少しでも魚を釣りたかったら、タバコは吸わずに釣り具に匂いをつけない方が良いのではないでしょうか。
タバコの匂いのせいで逃げた魚が、たった一匹だったとしても、その一匹が生涯最高のトロフィーフィッシュであった可能性だってあるのですから。
特に注意が必要なもの。
タバコを吸う人の釣り具は、本人はあまり気づかないかもしれませんが、あらゆる物に匂いが染み付いていると思います。
リールそのものや巻いてしばらく経ったライン、ケースやルアーやフックなど、日頃から使っている物は、全て匂いがとれなくなっているはずです。
こういった中で、特に注意が必要だと思うのは、フライなのではないかと、私は思います。
まず、マテリアルを買ってきてタバコを吸う自室に保管した時点で、匂いが付くでしょう。
それを使って、タバコを吸いながらタイイングでもしたら、さらに匂いが付くでしょう。
完成したフライを、匂いの染み付いたケースにしまうと、もっと匂いがつくでしょう。
これを釣り場でキャストするとなると、もうタバコ漬けのフライを魚に投げつけるようなものなのではないでしょうか。
素材的にもフライに一度ついた匂いは、そう簡単にはとれそうもありませんから、特に注意が必要なものだと思います。
以上のように考えてみますと、より魚が釣りたかったら、喫煙者の釣り人は、今まで持っている全ての釣り具を処分し、家や車をクリーニングし、禁煙する必要があるのかもしれません。
まあ、「タバコの匂いで逃げる魚くらい逃がしてもいいわ」と、緩く釣りをするのも一つの答えかもしれませんが。