一つの釣り場で熱心に釣りをしていると、同じ魚を何度か釣るということがあります。
釣りをしない人は、なんで同じ魚だと分かるんだ?と思うかもしれませんが、ちゃんと分かるのですね。
魚の模様や斑点といったものは、一匹づつ違いますから、写真を撮って見比べれば、同じ魚だとはっきりと分かります。
他にも、身体に傷があるとか、ヒレがわずかに欠けているとか、特徴がある魚も多いですから、意外と簡単に分かるものです。

しかし、私はそういった細かい点を比べる前に、ひと目見て「あれ、見たことある魚だな」と直感的に思うことがあります。
それは、魚の顔を見た時に、見たことがある顔だと気づくからです。
あまり魚を見慣れない人は、魚なんてみんな同じ顔に見えるかもしれませんが、一匹ずつそれなりに違うものです。
ネコなんかの動物と同じくらいには、魚も一匹づつ表情のようなものが違いますし、じっくり顔を見た大きな魚なんかは、顔つきを覚えていたりするのです。

最終的には、顔が似ているなと思ってから、細かい特徴を見比べて、同じ魚かどうか確かめるのですが、顔を見ただけでも、その予想が当たっていることは多いですね。
ネコくらいに顔の違いがあるものを、何度も釣ったりしていると、魚に愛着が湧いてきてしまったり、もう釣るのが可哀想になってきてしまったりします。
あまり魚の顔を覚え過ぎると、やはり釣りなんてやるべきではないのかなと反省することになりますから、顔の違いが分かることが良いことなのかどうか、なんとも言えないところです。