コイという魚は、狙って釣るのなら大きくて強烈に引き楽しいものですが、外道で釣れてしまったとなると、独特ながっかり感があると思います。
ある程度の大きさがあり、ちゃんと引くために大物と間違いやすいですし、その姿が見えて「あぁ、コイか…」と分かった時の脱力感といったら、それまでの釣りの疲れがどっと押し寄せてくるようです。
私は今まで、このような「がっかりコイ」を、イトウ釣りやサクラマス釣りやサケの釣獲調査をやっている時に体験してきましたが、どれもそれほど数が釣れない釣りなだけに、本命と間違えた時の心理的ダメージはなかなかのものでした。
冷静に考えれば、グイーンと我が道を行くようなコイのファイトは独特なものなので、本命とは違うとすぐに気づきそうなもののですが、なかなか魚が釣れなくて冷静な判断力を失っているからなのか、コイだと気づかないことが多いようです。
しかも、そんながっかりした気分で寄せてきたコイに限って、完璧な位置にフッキングが決まっていたりして、無駄に運を使っているような気がしてきてしまうのです。
そして、その後ようやく掛かった本命はバレるというところまでが、釣りのお約束というものでしょう。
コイのファイト自体は楽しいものなですから、こんな時は割りきって楽しめば良いのかもしれませんが、なかなかそこまでの心の余裕は、どうにも私には無いですね。
本当は、何が釣れても「わぁ、綺麗な魚だなぁ」と感謝の気持ちを持って釣りたいものですが、まだまだ修行が足りないのかもしれません。