インスプールのカーディナルのスプールの一部の古い年代製の物には、底にモールが付いているものがあります。
これには一体どんな役目があるのか、本当に必要なものなのか、少し考えてみましょう。
スプールの底のモールの役割。
カーディナルのスプールにモールが付いているものがあるのは、おそらくラインがスプールの下に入り込むトラブルを防ぐためだと思われます。
カーディナルのローターとスプールの間には、ラインが楽々通る程の隙間があります。
ライントラブル等でラインが妙な動きをした時に、この隙間をラインが通りスプールの下に入り込んでしまうことがあります。
そのままローターを回転させてしまうと、メインシャフトにラインが巻かれてしまったりして、ちょっとした惨事になってしまいます。
このような時に、スプール下方の縁にモールが付いていれば、ラインがスプール下まで入り込むのを防ぐ効果があるのかもしれません。
スプールのモールは必要か?
モールにはこういった効果が期待できるのですから、これは付いていた方が便利だ、必要だと言えるかというと、どうもそうでもない気がします。
まず、そもそもキャストした時に、基本に忠実な方法をとり、ちゃんとフェザリングをしたりラインコントロールを行っていれば、ラインがスプール下に落ちるようなトラブルは滅多に起きることではありません。
それから、もしラインがスプールの下に入り込んでしまったとしても、カーディナルのスプールはボタンを押しながらワンタッチで外すことができます。
リアドラグですから、ドラグの設定も変わることもありません。
ラインのスプール下へ落ち込みは、何の不便もなく一瞬で解決することができるのです。
さらに、スプールの縁にモールが付いていると、ローターが回転した時に、ローターの内側に軽く接触することがあります。
こうなってくると、当然リールの回転は少しだけ重くなります。
このように、カーディナルのスプールの縁にモールが付いていても、劇的に便利になるわけではありません。
もしも、あなたが手に入れたカーディナルのスプールにモールが付いていなかったとしても、あまり気にする必要はないのかもしれません。