アブ社はスウェーデンの会社であり、堅実なものづくりで、かつては名品リールをいくつも世に送り出してきました。
80年代には、アブ・ガルシアと社名を変更。現在では、アメリカのピュアフィッシングの傘下にあります。
カーディナル44は、そんなアブ社が1969年に発売を開始した小型リールです。
ルックスと性能を兼ね備えた文句なしの逸品。
このリールは、少しの悔しさと数えきれないほどの喜びを届けてくれている、私にとっては、かけがえのないリールです。
まず、釣り場で遠くから見ても「あの人は、カーディナルを使ってるぞ」と分かる、個性的でオシャレなデザインが素晴らしいです。
「渋いですね」などと、声をかけられることも少なくありませんが、その時に「性能はどうなのか?」と聞かれることも多々あります。
使ったことのない人は、古い型のリールは不便ではないかと思いがちなようです。
しかし、実際には、ガンガン釣れるし、何一つ問題がないのです。
- インスプールのコンパクトな設計。
- キャスト時に確実なフェザリングを可能にするローターブレーキ。
- 絶妙な位置と操作感の良いのドラグノブ。
- 滑らかなウォームギア。
- 何年でも使えるシンプルで頑丈な構造。
使えば使うほど安定して魚が釣れ、無駄のないデザインだと気づかされます。
これ以上のスピニングリールは必要ないのてはないか、とさえ思わせてくれるものです。
復刻版とオリジナル版の違い。
私がメインに使っているものは、90年代初頭に製造された、いわゆる復刻版というものです。
同時期に売られていたワンサイズ小さいカーディナル33は、不良品ではないかというくらいヒドイ品質のものらしいですが、44はとてもしっかりと出来ています。
44は、オリジナルだろうと復刻版だろうと、迷わず買って問題ないでしょう。
ただ一つだけ、復刻版がオリジナルと大きく違う点があります。
復刻版は、作るのがめんどくさかったのか、33と共通のハンドルが使われていて、オリジナルより若干短いです。
私が購入した物は、前の持ち主によりハンドルはオリジナルの長い物に変更されていました。
しかし、このハンドルの長さでに、そこまで釣りに差がでるとは思えません。30分も使って慣れてしまうと、どちらのハンドルでもあまり気にならないものです。
やたら魚の良く釣れるリール。
誰でも、「このリールを使うと、やたら魚が良く釣れるなぁ」というものが、あるのではないでしょうか。
私にとっては、カーディナル44がそんなリールです。
リールは、機種ごとに巻き取り速度が違います。当然、それを意識して巻く速度を変えて、リールを使うわけですが、何故か釣果に差が出てしまうことがあります。
これは、自分の身体のリズムとリールの相性のようなものがあって、それによってちょうど魚の釣れる何かが演出できていると、考えられなくもありません。
このように自分と相性の良いリールを見つけると、より良い釣りを楽しめるようになるかもしれません。
私にとっては、このリールが一番相性が良いようです。
何年使っても、どこにもガタはきていませんし、安心してこれからもこのリールでガンガン魚を釣り続けたいと思います。
リールというものは、銀ギラ銀の子供だましのようなものを数年使ったら最新の物に買い替えるのではなく、このように一生の伴侶となるような道具であるべきなののではないでしょうか。
その方が、より深く心に響く趣味として、魚釣りを楽しめるような気がするのは、気のせいでしょうか。
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