新型コロナウイルスが流行りだした頃に、にわかにキャンプ場が人気になっていました。
それから現在でも、オープンしているキャンプ場には、人が押し寄せているようです。
なんでも、そういった場所にキャンプに来る人達は、「空気が良くて人混みじゃない自然の中に来たかった」というような理由から来ることが多いようですが、そんな発言を聞いた私は、吹き出しそうになってしました。
そもそもキャンプ場は人混みじゃないのでしょうか？
受付で必ず人と接触しますし、他の利用者も居ますし、同じ水場やトイレを使うわけですから、街に出掛けるのと何も変わらないのではないでしょうか。
複数人でテントを張って食事をして騒いでいる光景は、一人で誰もいない場所に釣りに行くことが多い私の感覚からすれば、完全に人混みにしか見えません。
それから、キャンプ場は自然の中なのでしょうか？
様々な施設が整備されていて、ちっとも自然ではありません。
これまた釣りをする人間の感覚からすれば、明らかに自然の外でしょう。
もし本当に、「空気が良くて人混みじゃない自然の中に行きたい」というのなら、家族ではなく一人ぼっちで、滅多に人間が来ないような林道の奥にでも行って、さらにそこから数キロは歩いて、周囲に全く人間が居ないような場所でテントを張るべきなのではないでしょうか。
近頃、ちょっとキャンプなどのアウトドアレジャーがブームになっていて、気軽に「自然」なんて言葉を使う人が増えている気がしますが、そういった人々の大半は、「木が植わっていれば自然」と思う程度の頭しか持たず、植林と自然の森の違いも分からず、自然と街の区別を間違っている気がします。
このような意識が、今回の「人との接触は避けるべき」という事態において、「じゃあ、キャンプ場に行こう」などという訳の分からない行動に走らせているのでしょう。
そういった人々には、ちょっと一度釣りにでも行って、自然の中に行くということがどういうことなのか、体験してきてもらいたいものです。
当然、釣りと言っても、堤防などの人だらけの過密状態で行うものではなく、クマを追いかけていくような、自然の中で行うものですがね。
