釣りを長いこと続けていると、いつの間にか釣り具が増えていることがしばしばあります。
「これは便利そうだ」「そのうち使うはずだ」などと、何かと理由をつけて入手したものの、結局あまり使っていない釣り具が溢れかえっている人も多いのではないでしょうか。
余分な釣り具を買うお金があるなら、そのお金で釣りに行った方が良い。
こうして、ついつい不要な釣り具を買って散財してしまうくらいなら、そのお金で実際に釣りに行った方が良いのは明白なことでしょう。
お金があれば、より沢山の回数釣りに行ったり、より遠くまで釣りに行くことができます。
それだけ釣りも上達するでしょうし、それだけ魚も沢山釣れるはずです。
いくら釣り具を沢山買っても、それを持って家に居るだけでは、魚は絶対に釣れません。
魚釣りをする上で一番しなければならないことは、自分の釣りたい魚が居る釣り場に実際に立つことであり、そのために一番お金をかけなくてはいけないのではないでしょうか。
それでも、無駄に釣り具を買うことはやめられない。
このような事実をしっかり理解していても、なかなか無駄な釣り具を買うことはやめられないものです。
それは一体どうしてなのでしょうか?
いくつかの理由が考えられます。
釣りに行くことの代償行動として。
釣りに行くお金があっても、釣りに行く時間がないという人は沢山いるはずです。
そんな時に、釣り具を買うだけならそれほど時間はかからないので、「これを使いに、いつか出掛けるんだ」と死亡フラグのような言葉を自分に言い聞かせ釣り具を買うことで、釣りに行きたい欲求を発散させることができます。
現代社会では、釣り具を買う理由として、このようなパターンか一番多いかもしれません。
未使用の釣り具はどんどん増え、自分はどんどん歳をとっていき、ある日突然虚しくなってきて、釣り具を売却して処分することになるかもしれません。
そして、その値段のあまりの安さに、さらに虚しくなるかもしれません。
しかし、その出費は決して無駄ではなかったはずです。
「釣り具を買う」という行動で、あなたの心は一時でも救われたのですから、ちゃんと意味のある出費だったのです。
趣味が釣りではなく、釣り具収集になっている。
人間の物欲や収集欲というものは、かなり深いもので、時にその楽しみは魚釣りにも勝ってしまうことがあります。
こうなってくると、あれこれと自分の好みの釣り具を集めるのに忙しくなり、いつの間にか趣味が魚釣りではなく釣り具集めに変わってしまいます。
この場合は、もう趣味が変更になったのですから、実際に釣りに行くことや釣果などは、どうでもよくなってきます。
自分でその状態が分かっているなら良いのですが、無自覚のうちにこのような趣味の変更を行ってしまっている人も多いのではないでしょうか。
部屋の中に釣り具が妙に溜まってきたら、そもそも自分は本当は何がしたかったのか、魚を釣りたいのか釣り具を集めたいのか、よく考えてみる機会を設けると良いでしょう。
他人やメーカーに惑わされている。
「あれが良い、これが必要」と、有名な釣り人やメーカーや釣り具屋の店員は、とにかく言うものです。
彼らは物を売って利益を得るのが商売なのですから、そう言うのが仕事なのです。
その言葉を全て信じて物を買い続けば、実際に不要な物を買わされたり、まだ使える古い物を買い替えさせられたりして、いくらお金があっても足りないくらい釣り具を買うはめになるはずです。
彼らは、製品の説明をする時に、魚を釣るためではなく、物を売るために理由をつけて説明をしているので、実際に魚を釣る場面では「特別良くもなく、たいして必要もない」物だったりします。
お金持ちの方なら、そういった商売にいくらでも付き合ってあげても良いのでしょうが、そういった「他人やメーカーにに踊らされた出費」を抑えたい人は、とにかく自分の頭で考えて釣りをすることです。
何を使って何を釣るかを決めるのは、あなた自信であり、釣りの世界ではあなたが法律なのです。
他人の意見は参考にはするべきですが、最終決断は自分で行うべきなのです。
こんなわけで、様々な要因から釣り人は今日も釣り具を買い続け、釣りには行けないのです。
まったく困ったものですね。