釣りにゃんだろう

猫のように気まぐれに 独断と偏見に満ちた釣り情報をお届け

ブラウントラウト気難しい説。

昭和の時代に書かれた古いルアーフィッシングの本などを読んでいると、よくこんなことが書かれています。
「ブラウントラウトは他のトラウトよりも警戒心が強い」「晴れた日には釣れない」、「荒天時がチャンス」といった具合です。 

 

こういった解説は、今の時代になって考えてみると、ちょっとおかしいですよね。
天気がちょっと悪い日によく釣れるということは本当だと思いますが、それはブラウントラウトに限った話ではないと思います。

今の時代では、晴れた日でもいくらでも釣れますし、他の魚と比べて特別ブラウンが用心深いかというと、そんなことはないでしょう。

これらの今の時代では考えられないようなことが、昭和の本には書かれていたのは、当時はブラウントラウトが今ほど釣り場に生息していなかったからだと思います。

 

個体数が少ない魚は、そもそもあまり釣れませんから、余程の好条件の日でないと、なかなか姿を見せなかったのではないでしょうか。
それから、貴重な魚であったために、過度に釣ることが難しく考えられて、釣れる条件を釣り人の側が絞り過ぎていた可能性も考えられます。

こんな過去の釣り人達の思考を予測していると、魚を釣ることに今よりも悩まされて、ちょっと大変な時代だったのだなと思わされます。

 

しかし、私はちょっと羨ましいとも思います。
現在のように、どんな釣りでもちょっと検索すれば釣り方が分かってしまう時代と違い、釣り人が自分で考えて悩み釣りをしなければなかった時代は、魚が一匹釣れた時の感動の大きさは随分と違ったのではないでしょうか。

散々悩み苦労して釣った魚だったら、40センチ程度のブラウントラウトでも、跳び跳ねるくらい嬉しかったのかもしれません。

 

どうも釣り人というものは、釣り方の知識や魚の量に恵まれているほど幸せかというと、そうでもないようですね。
そういったことに恵まれていなかった時代には、現在にはない釣りの幸福があったようです。