釣りにゃんだろう

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ボートシーバスをやるかやらないかと、釣り人の複雑な心情。

日本で長年人気のあるルアーフィッシングの対象魚として、シーバスというものがあります。

シーバスとはスズキのことであり、この魚が日本のかなり広範囲に居てルアーの好対象魚だと発見された1970年代から現在まで、海のルアーフィッシングのメインターゲットであり続けています。

この魚がもし居なくなったら、日本国内ルアーの売り上げが激減し釣り業界が壊滅的なダメージを受けそうなくらいに、シーバス釣りをする人は日本中に沢山いるものです。

 

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それだけ人気があるものですから、やったことのない人は、さぞシーバスというものはルアーでよく釣れるのだろうと思われるかもしれませんが、実はあまり釣れていない人がウジャウジャいるものです。

毎日のように釣りまくる人も居るには居るのでしょうが、一匹釣れればその日は勝ちくらいの感じの人が大半なのではないでしょうか。

そんなに釣れないのに、なぜシーバス釣りをする人が多いのかというと、この釣りが身近な場所できるからでしょう。
「身近な川や港で、結構大きな魚がルアーで釣れる(可能性がある)」のがシーバス釣りの大きな魅力であり、実際に魚があまり釣れなくても、大都市近郊では日常的には「これしかできない」状態なのかもしれません。

 

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そんな魚のあまり釣れないシーバス釣りですが、ボートシーバスと呼ばれる船からの釣りでは、かなりよく魚が釣れるものです。
陸からでは何日も釣り場に通いようやく釣れたようなフッコが、ボートシーバスでは秒殺状態だったりします。

陸から何日も釣りをして失ったルアー代や消耗したライン代などを考えてみれば、一度お金を払ってボートに乗るのは、そんなに高くはないはずです。

しかし、それでもシーバス釣りはしても、ボートシーバスをやるという人は、そんなには多くはないようです。

これは、お金を払ってボートに乗ってしまったら、「身近な場所で気軽に釣る」というシーバス釣りの大きな魅力が失われてしまうからでしょう。
「大金を出して船に乗って釣るほどの魚ではない」というのが、大半のシーバス釣りをする人々の認識であり、陸から自力で釣らないことには、大きな喜びを得られないのではないでしょうか。

 

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このように、釣り人は、単純に「釣れれば何でも良い」と考えたり、「釣れるなら安易な方法を選ぶ」とはいかないことが多い気がします。
釣りをしない人には、何てバカで効率の悪いことをしているのだろうと思われるかもしれませんが、釣り人は「自分の決めた方法で魚を釣って、初めて心から喜べる」ものなのです。
ボートシーバスをやらずに、今日も岸から釣れないシーバス釣りをやる人が多いのは、まさにこの釣り人独特の性質を表していると思います。