たまに釣り場にクマの足跡があったり、気配がしたりすると、極端に嫌がる人が居ますが、私は釣りをしたいのだったら、そこまで嫌がることではないと思います。
釣り人が森の奥深くに立ち入っていって、クマの痕跡が見つけられるということは、普通に考えればそれだけ自然が保たれているということでしょう。
これが、クマが町に降りてきてしまうのだったら、クマの生息環境が悪くなってきている証拠でしょうから、あまり良くないことでしょうが、釣り人側がクマの生息域に入っていっているのですから、クマが居るのは当たり前ですし、もし居なかったらクマが住めないだけ自然が破壊されてしまったということになります。
釣りは、当然ながら自然が豊かで、人間がなかなか立ち入らないような場所の方が、良い結果が得られることが多いのですから、クマが生息しているような環境は喜ぶべきなのではないでしょうか。
「危ないじゃないか！」と言う人がいるかもしれませんが、そもそも自然というのは危ないのが当然ですし、命を落とす危険があるのも当然のことです。
釣りというものは、そういった自然の中で行うのですから、いつでも死ぬ可能性はあるものなのです。
それが嫌だったら、家でゲームでもしていた方が安全で楽しいはずです。
死ぬ覚悟もなく軽い気持ちで自然の中に立ち入り、釣りをして生き物を傷つけるのは、必死で生きている生き物達にあまりにも失礼なのではないでしょうか。
それに、クマが居たからといって、姿が見られるほど接近することは、滅多にないと思います。
だいたいは、こちらが気づくよりもずっと早くに、向こうから逃げてしまっているようです。
逃げていく音がすることぐらいはありますが、その姿を捉えることは、シカなどと違ってなかなか難しいです。
基本的には、かなり用心深い動物なのではないでしょうか。
クマが人間に接近するような場所は、人が多くて人間に慣れていたり、牧草地などが作られ森が失われて、狭い範囲にしょうがなく生息しているような場所が多い気がします。
つまり、自然がかなり破壊された状態の場所ということです。
そういった場所で危険な目に合うのなら、元はと言えばそういった環境を作った人間側が悪いのですから、殺されても何も文句も言えませんし、黙って報いを受けるべきなのかもしれません。
以上のように考えてみると、クマの足跡があったり気配はするが姿は見えないというような場所が、釣りをするには最適な場所だと言えそうです。
ですから、クマの足跡があったからといって、騒いだり嫌がる必要はないのです。
まあ、ちょっと恐ろしいですけど、恐ろしいのが自然というものなのですから、我慢するしかないでしょう。
そして、もしも運悪く襲われて死んでしまっても、それが自然の中で行う釣りというものなのですから、何も後悔する必要はないはずです。
