釣りにゃんだろう

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当たり針。

当たり針とは、文字通り「これは当たりだな」と思えるくらい、なんだかよく釣れるもののことを言うのかと思われます。

その日の条件において「当たり」とされるものもあれば、とにかくその針はいつでもよく釣れるという「当たり」のことも表すことがあるでしょう。

おそらくこれは古くから日本にあって、毛鉤などに対して使われていた言葉で、現在ではルアーに使うこともありますが、主にフライフィッシングにおいて使われている言葉です。

 

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「セッジがなんとか」とか、やたらカタカナを使いたがる人が多い世界なのに、「当たり針」なんて超和風な表現も使うのは違和感ありまくりなのですが、これほどしっくりくる表現が他にないのも事実なのでしょう。

同じような素材で同じようにフライを巻いていたとしても、微妙な違いが生まれるからか、たまに妙によく魚が釣れるフライが現れることがあります。

こんなフライには、「当たり」という表現がぴったりであり、和風だろうとなんだろうと「当たり針」という言葉を使いたくなる気持ちは、よく分かります。

やはり、人が手で作るものには一つ一つに微妙な差が生まれるはずであり、そういった人間くささで釣果が変わるのは、なかなか趣きがあってよいものではないでしょうか。

 

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こういった「当たり針」は、よく魚が釣れるものですから、自然と使う機会は増えるものです。
そうなると、自然と壊れたり失くす可能性も高くなるもので、なかなか長い付き合いにはなれなかったりします。

「失くしたから、また作るか」と思っても、どんなに頑張っても偶然生まれたような「当たり具合」までは再現できないことが多いわけで、ここでもまた毛鉤釣りの人間くさい儚さにぶち当たることになるのです。

かなりフライタイイングを極めた人なら、ある程度意識的に当たり針を製作することはできるのかもしれませんが、そうなったら便利でしょうね。
「これは当たり針から、使ってみなさい」と女の子にあげるでもしたら、モテるでしょうし。

 

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まあ、釣り場には滅多に女の子はいませんし、おっさんだらけですから、あまりそんなチャンスはないのかもしれませんが。

変な下心は持たずに、当たり針の当たりの理由を日々一人で探求するべきなのでしょう。