釣りにゃんだろう

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人生で一番魚を釣った場所。

人生で一番たくさんの魚を釣った場所はどこか?
少し考えてみることにした。

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おそらく一番多くの数の魚を釣った場所は、「とびだせ どうぶつの森だろう。
僕は、ゲームを基本的にはしないのだが、当時仲の良かった女の子が、熱心にこのゲームに打ち込んでいた。


そして、魚を釣ると換金できるから、この世界では釣りは良い仕事になるのだと言う。
「釣りならできるんじゃないの? 暇があったら、やっておいて」
と、頼まれたので、僕は寝つきの悪い夜中などに、魚をひたすら釣り続けた。

他の事には下手に手をつけてはいけないので、僕にとって「どうぶつの森」は、釣りゲームであった。

120センチオーバーのイトウも釣れたりと、とにかく魚が良く釣れた。しかも、釣れば釣るほど、彼女に感謝されるという、釣り好きには夢のような世界だった。

 

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 現実世界でも、どうぶつの森に負けないくらい、たくさん魚が釣れた場所があった。

朱鞠内湖に葵島という小島がある。少しだけ笹のキツい場所があるが、水位が低ければ、まるまる一周釣りができるという、面白いポイントだ。
グルグル回っていれば、小さな島だけれど、一日飽きずに釣りをすることができる。

ある年の5月に、丸一日一人でこの島に居ることがあった。
狙っているのは、もちろんイトウなのだけれど、朝から釣れるのはアメマスばかり。
島のどの方向にキャストしても、アメマス釣れてしまう。それも20センチ以下の小物が大半だ。

ルアーを変えたり、レンジを変えたり、場所を変えても、ひたすらアメマスが釣れる。
その数は、昼までの時点で、35匹を越えていた。

ワカサギも岸に寄っていて、イトウも必ず居るはずなのに、アメマスが先に食いついてきてしまうのではないか。
それなら、アメマスを釣りきれば、イトウが釣れるかもしれないと、バカなことを考えた僕は、ひたすらアメマスを釣り続けた。

 

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それでも、無限に湧いてくるかのように、アメマスは釣れ続ける。
50匹を越えると数えるのも嫌になってきた。もう何匹釣ったか分からないが、100匹は釣っていないはずだ。

日が傾いてくると、岸際でワカサギを襲うボイルが発生した。これは、ちょっと良いサイズの魚らしいと思って釣ってみると、やっぱりアメマス。
とうとう僕はアメマス軍団に降参し、腰を降ろして、石に座り込んだ。

とろけるような夕焼けを眺めながら、そのままの姿勢でキャストすると、またアメマスが釣れた。
座ったまま4匹ほどアメマスを釣ると、ついに僕は心が折れて、釣りをするのをやめてしまったのだった。

 

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おそらく、この日、この島は、アメマスの大群に包囲されていたのではないだろうか。
あまり大きい魚は釣っていないが、もう一生分くらいアメマスを釣ってしまった気がするので、それ以来アメマスを釣りたいとは思いもしないし、アメマス釣りに魅力を感じなくなってしまった。
釣れ過ぎてもつまらないというのだから、釣り人というのは、本当に贅沢な人間だと思う。