魚をリリースする釣りをしていると、時々「この魚はまた釣られちゃうんだろうな」と思ってしまうことがあります。
釣りをしていると、あまりにも素直にフライやルアーに反応して釣れてくれる魚が居るもので、そういった魚は釣られやすい性格をしているとしか思えません。
ですから、私が逃がしてもまたすぐに誰かに釣られてしまうだろうと思うのです。
何度か釣られると、スレて賢くなる可能性もありますが、ああいった釣られやすい魚は何度でも釣られてしまう気がしてなりません。
実際に、口に何度も釣られた痕がある魚というのはよくいるものですから、とにかく釣られやすいというような魚はいるのだと思います。
私は、釣れた魚をリリースする時に、「大きくなってまた会おう」などとは思えません。
一度自分に釣れてくれただけで充分ですし、感謝と申し訳なさを感じて、「もう二度と人間に釣られないで、あとは自由に暮らして欲しい」と願っています。
しかし、あの釣られやすいタイプの魚達の様子を見ていると、どうもこの私の願いは叶わそうなものですし、私自身がもう一度釣ってしまうことも充分あり得そうです。
ですから、釣れた魚に「もう釣られるんじゃないよ」と言うのは、ちょっと無理な話なのかもなぁと、近頃私は思ってしまっています。