昭和の時代から釣りをしているような人にとっては、ニジマスやブラウントラウトのような魚は、60センチもあれば大物だという認識だと思います。
ところが、このような大物に対する感覚は、近年ではかなり変わってきているようで、もう60センチくらいだと大物とは呼べなくなってきているようです。
釣り方が進化したのか、リリースする人が増えて大物になるまで生き残るようになったのか、魚が定着して個体数が落ち着いてきて大きくなる魚が増えたのか、原因は色々と考えられますが、とにかく近頃は70センチとか80センチというようなサイズの魚が、結構釣られるようになっています。
ですから、60センチくらいの魚を釣って大物だと喜んでいたら、「おじさん、それは大きくないですよ」と若者から言われてしまうような時代なのですね。
こうなってくると、70センチでも「もう一声欲しいな」というようなサイズになってきてしまいますし、やはり胸を張って大物だと言えるのは80センチ台だということになりそうです。
自分達の信じてきた基準が変わってしまったということを受け入れるのは、なかなか勇気のいることですが、実際に大きな魚が沢山釣られるようになってしまったのだから、受け入れるしかないのではないでしょうか。
それに、魚釣りはサイズが全てではないのですし、釣った本人が嬉しくて日々を生きていく活力を得られたのなら、どんな大きさの魚にもかけがえのない価値があるはずです。
もう昔の大物が大物でなくなってしまったことは気にせず、大物競争は若者達に任せて、のんびり自分の好きな釣りをするのが一番なのかもしれませんね。