本州でばかり釣りをしている人は信じられないかもしれませんが、北海道のホームセンターにはリーダーなどのフライフィッシングの消耗品が売られていることがあります。
本州ではフライ用品なんて釣り具屋にも滅多に売っていない時代ですから、なかなかびっくりな話なのではないでしょうか。
そして、さらにびっくりなことに、地域によっては、0X、-1X(01x)、-2X(02x)といった太さのリーダーが普通に売られていることもあるのです。
この太さのリーダーは本州ではフライ専門店にでも行かなければ売っていないでしょうし、専門店でも渓流釣りに特化したようなお店には置いていないかもしれません。
それが、そこら辺のホームセンターで、よく分からないメーカーのサケ釣り用のルアーロッドが売られているような釣り具売り場に置いてあることがあるのです。
このような物は、本州で釣りをしている人の中には、もしかしたら使ったことのない人もいるかもしれませんが、ホームセンターに売っているということは、北海道ではわりとよく普通に使われているということなのでしょう。
でっかいニジマスやイトウやアメマスなんかは、これくらいの太さがあった方が余裕を持って対応できます。
それに、細いリーダーを準備するのがめんどうなら、ヤマメなんかも、これくらいの太さのリーダーを無理矢理小さなフライのアイに通したって、問題なく釣れます。
まあ、いよいよめんどうくさくなってくると、テーパーリーダーなんて使わなくても釣れるわけで、いかにこの地での釣りがスケールが大きく大雑把であるかお分かりいただけると思います。
しかし、この程度が本来の釣りの姿なのではないかと、私は思います。
細いリーダーを使わないと釣れないような魚が居るなら、そこはあまりにも自然本来の姿からはかけ離れた釣り場ですし、リーダーを太くしたくなるくらいの巨大な魚が釣れる可能性がないのなら、そこはあまりにも夢のない釣り場でしょう。
ちょっとホームセンターで太っといリーダーを買ってから川に行き、いきなり60センチから1メートル以上の魚が釣れてしまう。
これが異常なことなのか、それとも5Xのリーダーでも太いくらいの繊細な釣りが異常であるのか、それは釣れた魚が野生の美しい輝きを放っているか見れば、すぐに分かることなのではないでしょうか。