現代の釣り竿のガイドの定番といえば、SiC製のものでしょう。
かつては高級品といった位置付けでしたが、今では富士工業以外の海外のメーカー製のものも出てきて、普及品と言っても良いほどの状況になってきました。
そんな中で、フライロッドだけは、今だに針金のようなスネークガイドが主流である状況が旧世紀から続いています。
そんな風習のようなものも、そろそろ変わってくるのかもしれないということについて、ちょっと考えてみました。
フライロッドにSiCガイドを使うことのメリット。
フライロッドにSiCガイドを使用すると、基本的には良いことだらけです。
・ラインの摩擦が減る。
これによって、キャストが容易になる、飛距離が伸びる、ラインを痛めなくなる、などの効果が生まれることが考えられます。
・スネークガイドよりも軽くなる。
見た目だけでは、スネークガイドの方が軽そうな気もしますが、最新のSiCやトルザイトガイドは圧倒的に軽いそうです。
まあ、そもそもどちらも気にするほどの重さのあるものだとは、私には思えませんが…
・ラインがロッドに干渉しなくなる。
スネークガイドだとキャストする時に、どうしてもラインがロッドのブランクに接触しているそうです。
形状を見てみると、確かにそうだろうなと納得できます。
これが無くなることにより、摩擦が減るのと同じような効果が生まれることが考えられます。
・ガイドが丈夫。
フライラインには、どうしても泥水がついたりしてしまうものです。
これをスネークガイドに通し続ければ、糸溝ができるのは当然でしょう。
しかし、固いSiCガイドなら、そう簡単には削れないはずです。
フライロッドにSiCガイドを使うことのデメリット。
SiCガイドを使用すると良いことばかりのようですが、デメリットも無くはないようです。
・見た目がフライロッドっぽくなくなる。
これは結構大きな問題なのでは、ないでしょうか。
釣り人の中には、性能よりも、見た目や雰囲気を重視する人がいても不思議ではありません。
実際に私も、スネークガイドの方が見た目が格好良いと思いますし、そんな性能の悪いもので大きな魚が釣れれば、もっと格好良いと思います。
・部品代が高くなる。
フライロッドに使用できるような軽量なSiCガイドやは、かなり高価です。
スネークガイドと比べると、かなりのコスト差がありそうです。
メーカーがあまり使用しない原因は、ここなのではないでしょうか。
そろそろ時代が変わるのかもしれない。
このようなデメリットである、雰囲気やコストの面から、おそらく長い間フライロッドには、積極的にSiCガイドが使われることがなかったのではないでしょうか。
大手メーカーでも、たまに使用されたものが出ていましたが、長続きはしていません。
そんな中で群馬の小さなお店は、一貫してSiCガイドを使用し続け、一部の人々からは支持されていたようです。
そのお店のブログによると、先日、超大手メーカーが、その長年のノウハウを教わりにきて、情報を提供したそうです。
その情報が利用され、製品化され、フライロッドのSiCガイドが一般的になっていくかは、まだ定かではありませんが、なかなか本気なようです。
まあ、そろそろ時代が変わる時が来ても不思議ではありませんね。
さて、もしもそうなってくると、過去に執拗にSiCガイドを使用したロッドの悪口を言い、自分の販売しているロッドを守ろうとしていた人などは、赤っ恥をかくことになるのではないでしょうか。
正直に見た目がカッコ悪いとか、お金がかかるとか、と言っていれば良かったものの、全く論理的でない無理やりな理由をつけて否定していたので、立場は苦しくなるのでは。
しかし、そんな中学生でも「なんか頭が悪そうだな」と思えるような発言の数々をしている人の作るロッドでも、愛用している人はたくさんいるようなので、あまり影響はないのかもしれませんね。
本当によく分からない世界ですね。
あまり深く関わらない方が良いのかもしれあません。
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